岡山大の卵細胞培養装置 大阪の企業に技術移転 TLO

技術移転機関の岡山TLO(岡山市芳賀)は9日、岡山大が開発した不妊治療など向けの卵細胞培養装置(特許出願中)の製造技術を、ベンチャー企業のストレックス(大阪)に移転したと発表した。

 装置は、卵細胞と培養液を入れたプラスチック製容器を1分ごとに傾けることで、卵管内部の卵の動きを人工的に再現。シャーレで動かさずに培養する従来の方法に比べ、人工授精の成功率を大幅に高められるという。同大大学院の成瀬恵治教授らが開発した。

 ストレックスは2003年、医薬・医療関連機器を製造、販売する大学発ベンチャーとして設立。資本金約1億5800万円。今回の装置は12月の商品化を目指す。

コーヒーが男性の膵がん抑制?=緑茶は関連なし?厚労省研究班

 コーヒーを多く飲む男性ほど、膵臓(すいぞう)がんになるリスクが低いことが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター部長)の大規模疫学調査で分かった。横浜市で開かれている日本がん学会で5日発表した。

 コーヒーは膵臓がんのリスクを高めるとの報告が1980年代に米国であり、その後ほぼ否定されたものの、一致した結果は出ていない。

 研究班は90年から93年にかけて、全国10地域の40?69歳の男女約10万人の生活習慣などを調査し、2003年末まで追跡した。

 この間に233人(男性135人、女性98人)が膵臓がんになった。男女別にコーヒーの摂取頻度で5グループに分け、膵臓がんリスクを比較したところ、男性は摂取が多いほどリスクが低く、1日3杯以上のグループはほとんど飲まないグループの0.6倍だった。

 女性ではこうした傾向は見られなかった。

 また、抗酸化作用でがん予防の可能性が示唆される緑茶でも同様に5グループに分けて分析したが、男女とも摂取量とリスクとの間に関連が見られなかった。 

男性は大柄に、女性は細身に

20071001.jpg経済産業省が1日発表した「size―JPN 2004―2006」によると、男性は30歳以上の全年代で大柄になった。中でも40歳代は、体重が約4キロ増の約70キロに。身長も約3センチ伸びて約170センチになったが、肥満度を表すBMI値は24を超え「やや太り気味」だ。

 一方、女性はほぼ全年代で細くなった。40歳代では身長が男性と同じく約3センチ伸びて約157センチだが、体重は逆に約1.3キロ減って約53キロだった。バストも20〜60歳代で小さくなり、40歳代では約1.4センチ減の約84.6センチだった。ただ、ヒップは20〜34歳の若い世代で大きくなった。

 人体の寸法や形は、衣料、自動車、電機など製造業に欠かせないデータだ。業界からの更新の求めを受け、同省は04〜06年度、19〜80歳の男女計約7000人について163カ所の寸法を測り、前回調査(92〜94年)と比べた。