畜産農場で生み出される多剤耐性菌

米国の畜産農場が多剤耐性菌の温床になっている。
畜産では低用量の抗生物質が「成長補助および感染予防手段」という本来とは異なる目的で使用されているという。低用量の抗生物質を使用すると疾病の原因を断つどころか、より強い菌を生みだしてしまう。家畜の数は人口よりも遥かに多く、このため耐性菌が生まれる確率は高い。発生した耐性菌は家畜だけでなく、周囲の環境へと感染を広げる恐れも多いにある。

米国では「畜産業において『非治療的目的での使用』が認められている 7 種の抗生物質の家畜への使用を段階的に廃止する」という法案がまとめられているとのこと。この法案では製造業者に畜産用の抗生物質の販売量および申請された使用用途の報告義務も盛り込まれている。

残念ながら、この法案は実現に向けた動きがある訳ではないという。ただし EU では食用動物への抗生物質の使用を禁止し、その他の抗生物質の使用を全て監視するという法案が可決しており、将来的には米国でも実現が期待されているそうだ。

じゃ日本はどうなの?

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