2026.6.26 片方の卵巣を持つ患者と両方の卵巣を持つ患者における、生殖補助医療(ART)の治療成績を比較評価する。
方法
大規模な大学付属不妊治療センターにおいて、2012年から2020年の間に1回以上のARTサイクルを受けた片側卵巣を有する全患者を対象とした後向きコホート研究を実施した。患者は、同時期に卵巣を有する対照群2名と3対1でマッチングされた。主要評価項目は、1サイクルあたりに採取された第二減数分裂中期卵母細胞(MII)数とした。副次評価項目には、卵巣予備能マーカー、臨床検査結果、および生児出生率(LBR)が含まれた。
結果
片側卵巣患者104名(158周期、年齢中央値35.5歳)を、両側卵巣患者312名(474周期、年齢中央値35.0歳)とマッチングした。片側卵巣患者では、抗ミュラー管ホルモン値が低く(中央値1.1 vs. 2.2、p ?< 0.01)、2日目の卵胞刺激ホルモン値が高かった(中央値7.4 vs. 6.2、p ?< 0.01)。片側卵巣患者では、1周期あたりMII期卵子が中央値7.5個、卵母細胞が中央値10個得られ、両側卵巣患者(それぞれ11.0個、14.5個、p ?< 0.01)よりも少なかった。しかし、片側卵巣患者のMII期卵子と卵母細胞の収量は、両側卵巣患者の50%以上であった(Z ?> 5.8、p ?< 0.01)。受精率、胚盤胞形成率、異数性率、移植用胚が1個以上得られた割合は、両群間で同等であった(p ?> 0.40)。片側卵巣群と両側卵巣群の間では、移植あたりの生児出産率(45.8% vs. 46.6%、p ?= 1.00)と移植を受けた患者あたりの生児出産率(68.3% vs. 73.9%、p ?= 0.55)は同等であった。
結論
片側卵巣の患者は、両側卵巣の患者に比べてMII期卵子および卵母細胞の採取数は少なかったものの、採取数は両側卵巣の患者の50%以上であり、片側卵巣における卵母細胞採取に代償機構が存在することが示唆された。片側卵巣と両側卵巣の患者の生児出産率は同等であった。
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https://link.springer.com/article/10.1007/s10815-022-02534-9

