携帯電話の電磁波が精子の質を低下させる

イギリス・エクセター大学が10件の研究データについて統計分析を行ったところ、携帯電話から出る高周波電磁波(RF-EMR)が不妊症を引き起こす要因になると判明した。
10件の研究において被験者1492人は不妊治療クリニックやリサーチセンターより選出され、3種類の方法(精子運動率、精子生存期間、精子濃度)にて精子の質を測定した。比較対象となるコントロールグループでは、50%から85%の精子が正常であった。
研究結果は、ズボンのポケットに携帯電話を入れ続けると少なからず電磁波が精子の質を低下させると示している。精子運動率は平均8%落ち、精子生存期間は短くなり、精子濃度は低くなるという。

インド政府による電磁波基準
研究は制御環境下での生体外実験まで、広範囲で継続された。
インド政府は、電磁波対策ガイドラインの見直しを行い、モバイル・ハンドセットの電磁波レベルを上限1キログラム当たり2ワット(平均10グラム)から1キログラム当たり1.6ワット(平均1グラム)へ修正したうえで、遵守を義務化した。
携帯基地局に関しては、平方メートル当たりf/200ワットから平方メートル当たりf/2000ワットへと10倍厳しい数値を設定した。また、高密度居住エリア、公園、学校、病院周辺にて携帯基地局の設置を禁止した。
インドのガイドラインでは比吸収率(携帯の電磁波にさらされることによって人体が吸収するエネルギー量)を1キログラム当たり2ワットと定めているが、生活環境下では携帯電話以上に高い電磁波を発する物は多く存在する。
インドの専門家らは、アメリカ連邦通信委員会に対して比吸収率(SAR)の基準値を1キログラム当たり1.6ワットまで下げるよう提案しているという。

http://www.exeter.ac.uk/news/research/title_385859_en.html

(Visited 6 times, 1 visits today)