小型カプセルにビデオカメラを内蔵した「カプセル内視鏡」を、丸紅と医薬品卸のスズケンが共同で輸入、5月末から全国の病院に販売する。患者は検査中、病院にいる必要はなく、麻酔をしたり、バリウムをのみ込んだりするなどの負担もない。欧米ではがんの早期発見など利用が広がっており、日本でも厚生労働省が初めて認可した。 胃や大腸の診断はできても約6メートルの小腸を診断するのは難しく、チューブ型の内視鏡を無理に差し込めば腸壁を傷つける恐れもある。そんな課題を解消する。
長さ26ミリ、直径11ミリ、重さ4グラムのカプセルをのみ込めば自然に体外に排出されるまで1秒に2枚、約8時間かけて最大5万7千枚撮影し、患者の腰に取り付けた受信機に送信する。
米ナスダックに上場するイスラエルの医療機器メーカー、ギブン・イメージング・リミテッドが開発。同国のミサイルに採用されている、撮影した画像を圧縮し電送する技術を応用した。
独協医科大学の寺野彰学長は「暗黒大陸と言われるほど小腸疾患の診療が遅れていたが、未来が切り開かれる」と期待を寄せる。日本でもオリンパスや、医療・映像機器メーカー、アールエフ(本社・長野市)が開発に乗り出している。
オリンパス
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