不妊治療保険、金融審で議論…合意得られず

 金融審議会(首相の諮問機関)の作業部会は12日、不妊に悩む人を対象にした「不妊治療保険」を認めるかどうかを議論した。

 不妊治療には、健康保険の対象外も多いため、経済的な負担を軽くする狙いだ。しかし、商品設計が難しいことなどから慎重な意見もあり、合意は得られなかった。金融庁は今後、合意が得られれば、来秋にも関連法令の改正を目指したい考えだ。

 不妊治療では、体外受精では1回あたり30万?40万円が必要とされる。公的な助成制度も一部あるが、治療を受けるカップルにとっては大きな経済的負担だ。

 不妊治療保険が実現したとすると、治療にかかった費用の一部を事後的に補償する形になるとみられる。

 ただ、事前に不妊であることが分かっている人に対してどのように対応するかや、男性も対象にするかなど、クリアすべき課題も多い。参入には消極的な保険会社もある。

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