エストラジオールの血中濃度が2500pg/mlを越える場合、胎児は低体重になる確率が高まる

ウェイルコーネル医科大学の研究チームは、「Human Reproduction」にて、新鮮胚移植において、超生理学的濃度のエストラジオールが低体重児の独立予測因子に成り得ると発表した。
エストラジオールの血中濃度が2500pg/mlを越える場合、胎児は低体重になる確率が高まるという。

エストラジオールとは
女性ホルモンには2種類あり、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)に区分される。
エストラジオールは、エストロゲンの主要構成要素である。最も強い生理活性をもち、分泌が盛んなホルモンといわれる。

エストラジオールと低体重児の因果関係
現状、体外受精における低体重児の要因は解明されていない。
先行研究では、排卵誘発剤による卵巣刺激にてエストラジオールが過剰に分泌した場合、胎児が低体重になる可能性が高まると提言している。
エストラジオール過剰により盤機能不全が引き起こされ、低体重児のリスクが増えるという。

臨床試験と展望
臨床試験は、2005年から2014年に掛けて、新鮮胚移植による体外受精を受けた女性を対象に実施された。女性6419人が妊娠・出産に至った。(単胎妊娠4071人、多胎妊娠2348人)
臨床試験より、在胎期間と低体重児の発生割合は、体外受精の卵巣刺激にて分泌されたエストラジオール量に影響を受けると判明した。
エストラジオール量が2001〜2500pg/mlにおける低体重児の発生割合は6.4%、3501〜4000pg/mlでは20.7%であった。また、エストラジオール量が2500pg/mlを上回る場合、低体重児の発生割合は6.1倍から7.9倍に増えたという。

研究チームは、エストラジオール量と低体重児には因果関係が成立すると報告し、体外受精の卵巣刺激にてエストラジオール量を抑制する重要性を強調している。

human reproduction

台湾で不妊治療、卵子提供受け110人誕生

読売新聞によると、

 不妊治療のため、台湾で卵子提供を受ける日本人女性が急増しており、2014〜16年の3年間に少なくとも177人に上ることが読売新聞の調べでわかった。
 出産した女性は96人、生まれた子どもは110人いることも判明した。台湾では卵子提供の実施を法的に管理しているものの、生まれた子どもに「出自を知る権利」を認めていないなどの問題もある。
 台湾当局が認定した生殖医療機関77施設(1月3日現在)に、現地での対面や電話、電子メールなどでアンケート調査を行い、72施設から回答を得られた(回収率94%)。台湾当局も実態を把握しておらず、まとまった出産者数などが明らかになるのは初めて。
 過去3年間に日本人への卵子提供を実施したと答えたのは4施設。9施設は実施したことがあると回答したが、時期や人数などは答えなかった。59施設は実施していないと答えており、特定の医療機関に集中している実態が分かった。
 年別では、卵子提供を受けた日本人女性は14年は17人、15年は72人、16年は88人と急増している。3年間に生まれた子どもの合計は110人だった。日本語が話せる職員を雇い、東京や大阪で説明会を開く医療機関もあり、認知度が高まったことなどが背景にあるとみられる。
 台湾では07年に生殖医療に関する法律が制定され、加齢による不妊も対象に匿名第三者から卵子提供を受けられる。提供者は各医療機関が集め、実施記録は当局に報告する。
 日本だけでなく、中国本土や米国、フィリピンなどからも不妊患者が訪れている。ただ、生まれた子どもに「出自を知る権利」を認めておらず、自分の「遺伝上の母親」を知ることはできない。
 日本では生殖医療に関する法律が未整備で、卵子提供はほとんど行われていない。世界の生殖医療の状況に詳しい埼玉医大産婦人科の石原理(おさむ)教授によると、近年、イタリアやスイスでも第三者の卵子提供を認める法改正が行われ、主要国で第三者の卵子や精子提供に関する生殖医療の法整備が進んでいないのは日本だけという。

産後鬱には鍼を打てば治ります。

産後鬱には鍼がよく効きます。

毎日新聞によると
 妊娠中にパートナーから言葉の暴力などの心理的ドメスティックバイオレンス(DV)を受けると、子どもが生まれた後に「産後うつ病」になる可能性が約5倍に高まるとの調査結果を、藤原武男・東京医科歯科大教授(公衆衛生学)らがまとめた。身体的DVの場合は、約7倍まで高まっていた。産後うつの原因にかなりの割合でDVが関係していると認識してケアに当たることが大切という。欧州の専門誌に論文が今月掲載された。
産後うつは、出産から数カ月の間に、気分が落ち込み、不眠、食欲不振などの身体症状が出る。約10人に1人が経験するとされ、重症になると自殺や子どもの虐待に発展する恐れがあるため、今月から産後2週間と1カ月の母親健診に国と自治体が費用を助成する制度が始まった。
 2012年秋、愛知県内の45市町で生後3、4カ月健診を受診した母親に調査票を渡し、6590人が回答。約9.5%に産後うつ病の疑いがあった。
 妊娠中、パートナーから侮辱されたり、ののしられたりしたことが「よくあった」と答えた人は「全くなかった」という人と比べ、うつ病の疑いが4.85倍だった。妊娠中にけんかが原因で、けがをするほどたたかれたり殴られたりしたかの質問では、「よくあった」「時々あった」人と「全くなかった」人のうつ病の疑いの差は7.05倍に上った。
 うつ状態で過去を振り返って被害を大きく捉えている可能性もあるが、藤原教授は「それを考慮しても大きな有意差がある」と指摘する。産後はホルモンバランスが崩れてうつになりやすく、DVを受けて自己肯定感が持てなくなると、その傾向が一層強まると考えられるという。
 藤原教授は「心理的DVは見えづらいので、夫は自覚なく妻を否定する言葉を使っている可能性がある。妊娠中は特にコミュニケーションを取り、妻に精神的に寄り添う姿勢が必要」と話している。