岡山県、合計特殊出生率2年ぶり上昇

 2010年の岡山県内の合計特殊出生率が2年ぶりに上昇に転じ、前年比0・06ポイント増の1・45となったことが、8日までの県などの調べで分かった。合計特殊出生率は女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を示し、少子化のバロメーターとされる。上げ幅はわずかとはいえ平成に入り最大で、率も 47都道府県中19位と前年より四つアップした。

 ただ増加したのは、晩婚化、晩産化で団塊ジュニア世代(1971〜74年生まれ)に当たる30代後半が全体を押し上げたためとみられ、県は世代が進めば再び減少に転じるのは不可避と分析。「少子化の流れに歯止めが掛かったとはいえない」(子ども未来課)としている。

県内で感染症が大流行

 夏本番を間近に控え、県内で一部感染症が大流行している。県の最新の定点調査によると、今年は乳幼児の口の粘膜や手足に水疱(すいほう)性の発疹ができる手足口病と、高熱などを伴うヘルパンギーナが過去10年で最多に。全国では焼き肉チェーン店をめぐる集団食中毒事件も発生しており、県は衛生管理の徹底を呼び掛けている。

 県健康推進課によると、手足口病は患者の発生が例年より約2カ月早く、5月下旬から急増。小児医療機関54カ所を対象にした県の定点調査では、週ごとの平均患者数が6月20〜26日で8・67人と、過去10年で最も多かった2002年7月下旬の6・17人を大きく上回った。

 保健所管内別でも県内7保健所(平均患者数5・71〜12・00人)全てで流行の度合いを示す3段階中、最高の「レベル3」(同5人以上)となっている。

 症状は微熱や食欲不振も伴い、接触や便、飛沫(ひまつ)で感染。ほとんどは数日で治るが、髄膜炎など合併症を引き起こす恐れがある。「症状が治まっても、しばらくは便にウイルスが残る」と同課。

 急性ウイルス感染症の一種・ヘルパンギーナ(水ほう性咽頭(いんとう)炎)も最新の定点調査で、週ごとの平均患者数が2・57人と過去10年で最多に。飛沫や経口、接触で感染、38度以上の高熱を発し、のどの痛み、食欲不振の症状もあり、口内の奥から咽頭にかけて発疹ができる。

岡山市保健所の電話育児相談

 育児について保健師がアドバイスする岡山市保健所の「電話育児相談」(086―803―1270)で、2010年度の利用は909件だった。年々減少傾向にあり、同保健所は「一人で抱え込まず、気軽に相談を」と呼び掛けている。

 909件のうち、一度の相談で解決したのは852件(93・7%)。各小学校区の担当保健師に連絡し、継続した対応が必要なケースが57件(6・3%)だった。

 相談内容は「体重が増えない」「発疹が出た」「便が出ない」といった体に関することが22%で最多。「離乳食を食べてくれない」など食事や栄養についてが14%、発達についてが10%と続く。

 同保健所によると、相談の大半は15分程度で済むという。健康づくり課の宮地千登世係長は「少しのことでも育児書通りにいかなければ不安になる。『大丈夫』と言ってあげると落ち着く人が多い」と言う。

 一方で発達の遅れや母親の育児疲れが激しいケースは、地区担当の保健師に連絡。家を定期的に訪問したり、母親が集まるサークルに誘ったりしている。

 電話育児相談は1978年にスタート。現在は平日の午前9時〜正午と午後1時〜4時に、ベテラン保健師が2人体制で対応している。

唾液で年齢判別

 [ニューヨーク 23日 ロイター] 米研究チームが23日、唾液サンプルを分析することでその人物の年齢を推定できると発表した。犯罪捜査に役立つだけでなく、将来的には個人の加齢プロセスに合わせた医療の提供につながる発見だという。

 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究チームは「メチル化」というプロセスに着目して唾液サンプルを調査。誤差5歳の範囲でその人物の年齢を推定することができた。研究結果は学術誌「Public Library of Science One」(電子版)に掲載された。

 UCLAで社会遺伝学センター(CSG)のディレクターを務めるエリック・ビライン博士は、たばこなどに残された唾液から年齢が分かり、容疑者や被害者の特定に役立つとしている。

 ビライン博士をはじめとする研究チームは、異なった性的嗜好を持つ一卵性双生児の男性34組を対象に遺伝ゲノムを調査し、DNAでメチル化と年齢を結びつける部分を発見。最も強く関連する2━3つの遺伝子を特定し、双子の男性34組のデータのほか男女60人のデータを用いて年齢を推定した。

 ビライン博士は今回の発見により、将来的に実年齢と生物学的な年齢の2点で人がどのように年を取っていくのかや、異なった環境がどのように人を老いさせるかについて掘り下げた研究ができる可能性があると期待を寄せる。

 博士は「実年齢だけに頼らず、まさに個人の身体的な状況に基づいた医療の可能性が開ける」と述べ、「50歳になると大腸がん検診を受けることを勧められるが、人によっては検診を先延ばしすることができるかもしれないし、身体の加齢ペースが速く前倒して受診することが必要な人も出てくるだろう」と語った。