【ジュネーブ共同】携帯電話が発する電磁波が脳腫瘍などのがんを引き起こす恐れについて、世界保健機関(WHO)の専門組織である国際がん研究機関(本部フランス・リヨン)は16日までに「携帯電話の使用が脳腫瘍の発生の危険を増やすとは認められない」とする、過去最大規模の国際調査の結果をまとめた。近く医学専門誌に掲載される。
調査は日米欧など世界13カ国で脳腫瘍の患者と健康な人、計約1万3千人と面談。携帯電話の使用頻度や使用期間ごとに細かく分類し、患者と健康な人の人数が各層でどう違うか調べた。
その結果、使用を「日常的」とした人や「10年以上」とした人の割合は、患者よりも健康な人の方がむしろ多く、携帯使用と脳腫瘍の間に関係はみられなかった。