糖尿病、鼻の奥の神経幹細胞で改善

 鼻の奥にある、神経の元になる細胞を使って、糖尿病の症状を改善させることに、産業技術総合研究所などの国際チームがラットの実験で成功した。

 人間への応用が期待される。欧州の医学誌に7日発表した。

 産総研の浅島誠フェローと桑原知子主任研究員らは、ラットの神経細胞で、インスリンの分泌にかかわる遺伝子が働いていることに注目。鼻の奥や脳にある神経幹細胞を特殊な方法で培養すると、効率よくインスリンを分泌した。

 培養した神経幹細胞を、糖尿病のラットの膵臓に移植したところ、15週間血糖値が下がり続けた。移植細胞を除くと血糖値は再び高くなった。移植した幹細胞は神経細胞に変化するという。移植しないラットは約8週間後に死んだ。

 鼻の奥から神経幹細胞を採取することは大がかりな手術を必要としない。患者自身の細胞を移植できるため、拒絶反応の心配もない。研究チームは、神経細胞がより効果的にインスリンを分泌するようになる薬剤の開発を進めるという。

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ん、鼻の奥!これはツボのヒントになるね!!

県内オキシダント発令が大幅減 今年はわずか7日

県内での光化学オキシダント情報・注意報の発令日数が今年は7日にとどまり、前年の29日から大幅に減少した。10日を下回ったのは6年ぶり。暑さが和らいだのに加え、梅雨入りが早かったために濃度が上がりやすい5月下旬〜6月上旬の発令が少なかった。

 今年は5月19日から9月7日までに計7日発令され、うち注意報に切り替わったのは3日。前年の29日(情報20日、注意報9日)から大幅に減少した。

 発令対象となったのは13市町で、範囲も前年の20市町から縮小。水島コンビナートを抱える倉敷市が最多の4回(前年19回)だった一方、岡山市では6年ぶりに発令ゼロとなった。発令を市町村ごとに積算した回数は21回(前年107回)。

 県環境管理課は「分析はこれからだが、気象条件が要因であることは確か」との見方。最高気温35度以上の猛暑日が14日と前年(36日)の半数以下▽梅雨入りが5月26日と前年より18日も早く、期間中の雨量も多かったために5、6月の発令が1日(前年7日)にとどまった―などの影響とみられる。