英国内で「IVF(体外受精)」によって出産した女性の数が、2006年に初めて1万人を超え、前年と比較して13%も増加したことが明らかになった。
英不妊治療クリニックを監査する政府機関「the Human Fertilisation and Embryology Authority(HFEA)」が発表したところによると、2006年に合計10,242人の女性が「IVF」によって妊娠・出産し、12,596人の赤ん坊が誕生した。
2006年には、前年から6.8%増加の34,855人の女性が「IVF」治療を受けた。これらの女性はのべ44,275サイクルの治療を受け、その結果、正常出産に至った割合は23.1%だった。治療サイクルの4分の1近くが正常出産に結びついているという計算になり、成功率はすべての年齢層で上昇しているという。14年前、つまり1992年の正常出産の割合は、わずか13%だったとも報じられている。
なお、母体や新生児の健康を損ねるおそれがあると指摘される多胎出産の割合は減少しているが、2005年に精子提供者の身元を明らかにする法律が導入されて以来、ドナー精子を使用した治療の数は28%も減少している。「HFEA」のリサ・ジャーディン教授は「世界初のIVFベビーの生誕30周年となった、この年の統計は、我々がどれだけ進歩したかを見事に示している」とコメント。その一方で、ドナー精子を使用した治療が急減していることには懸念を示しており、精子提供者への支援に意欲を見せている。
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