年下の男性をパートナーにする方が有利

英 テレグラフによると、

 不妊治療を受けるカップルを対象に、延べ約2万周期について調査したところ、年下のパートナーを持つ女性の方が、同い年もしくは年上のパートナーを持つ女性に比べてはるかに良い結果が出たという。
専門家らは、同年代が相手の場合に妊娠しにくい女性の卵子が、年下の男性の精子によって「活性化」されるようだとみている。
女性は年齢を重ねるにつれて妊娠しにくくなるというのは周知の事実だが、男性側の状況はそこまで明らかになっていない。
このたびスイス・ジュネーブで開かれた欧州ヒト生殖学会で発表された新たな研究結果によると、生児出生率に最大の影響を与えるのはやはり母体の年齢であるものの、女性側が若い場合、相手男性の年齢が大きな要因になっていることが判明したという。
米ハーバード大学医学大学院が主導したこの研究で、2000〜14年に不妊治療を受けたカップルの生児出生率を調査したところ、顕著に低かったのが年上または同い年の男性をパートナーに持つ女性だったという。
最大の恩恵を受けていたのは30歳未満のパートナーを持つ35〜40歳の女性で、同い年のパートナーを持つ女性に比べて累積生児出生率(体外受精を1周期以上行った後に生児を出産する確率)が3割も高かった。
女性が30歳未満で、パートナーの年齢が40〜42歳の男性の場合、男性側が30〜35歳だった場合に比べて無事出産に至った割合は46%も低くなった。
この男性側の年齢の影響は女性側の年齢が上がるにつれて小さくなり、母体が40歳を超えると、男性の年齢による差は消滅した。
この研究結果を受けて、不妊治療の専門機関、英のジリアン・ロックウッド博士は、「女性の年齢は決定的な要因ではあるが、今回の研究で示されたのは、年下の男性をパートナーにすることでこの問題がある程度解消されるということだ。高齢の卵子は年下の男性の精子によって幾分か活性化されるとみられる」と述べた。
またシェフィールド大学で男性学(男性不妊)を専門とするアレン・ペイシー教授は、「父親が高齢の場合、自閉症や統合失調症の発生率が高まるというリスクが存在するのは把握している。精子ドナーに年齢制限があるのもそのためだ」とする一方で、「今回の研究ではそれ以上のことが示された、年下の男性をパートナーにする方が有利になるというのだから」と述べている。
若ければ若いほど良いという意味だとは思わないが、女性が年下の男性をパートナーに持つことに一定の意義があることが明示された」と、ペイシー教授は話している。

Paracetamol during pregnancy can inhibit masculinity

コペンハーゲン大学の研究チームは、マウスを用いた動物実験を通して、解熱鎮痛薬パラセタモール(アセトアミノフェン)が与える影響を検証した。妊娠中のパラセタモール服用は、胎児の発育、健康へ影響を与えると報告された。
先行研究において、パラセタモールは男児胎児に対して影響を与えることが認められた。男性ホルモン「テストステロン」の分泌を抑制させ、男性生殖器の形成異常が生じる可能性は高まるという。
研究チームは雄マウスを用いた研究を実施したところ、パラセタモールの服用により胎児期におけるテストステロンが減少した場合、胎児は生殖機能の発育不全が引き起こり、成人期における性的欲求も大きな影響を受けたことが判明した。
デビッド・ムビヤーグ・クリステン(David Møbjerg Kristensen)教授は、雄マウスの研究結果が人間の男性に必ずしも当てはまるとは言えないと考えている。一方で、パラセタモールの過剰摂取は、生殖機能に影響を与えると述べている。
「Toxicological Sciences」(2016年3月)にて、母マウスが妊娠中にパラセタモールを服用し、生まれた子マウスが雌である場合、子マウスの卵巣にある原始卵胞の数は少ないことが報告された。原始卵胞の数が少ない程、不妊を引き起こす可能性が高い。
クリステン教授は、パラセタモールは手頃な市販薬であるが、副作用を軽視する傾向に警鐘を鳴らす。特に、胎児の発育や健康に対する影響は大きい。妊娠中の女性に対して妊娠中の服用方法について注意を促し、パラセタモール服用時は各国の保健機関により定められた使用上の注意事項に従うことを強調する。

University of Copenhagen

Ovarian response to controlled ovarian hyperstimulation: what does serum FSH say?

ユトレヒト大学医療センターの研究チームは、「Human Reproduction」にて、リコンビナントFSH製剤150IU/日、hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)注射による排卵誘発効果に関する論文を発表した。
これまで、卵胞反応は、hCG注射の投与量と血中の卵胞刺激ホルモン(FSH)量において一貫性はないとされてきた。
研究チームは、2009年3月から2011年7月にかけて、39歳以下のhCG注射150IU/日を投与する女性124人を対象に臨床試験を実施した。hCG注射接種日、月経開始2日目における血中の卵胞刺激ホルモン量を測定した。
hCG注射2IU/Lの場合、卵巣刺激に対して、反応不良16人、通常反応32人、反応過剰16人であり、効果量・検出力は80%となった。
55.0〜85.6キロ(中央値70キロ)、52.0〜94キロ(中央値68.0キロ)、51.0〜78.0キロ(中央値60.6キロ)にて体重別による卵巣刺激効果を分析したところ、血中の卵胞刺激ホルモン量は、反応不良と反応過剰では有意差が生じた。
血中の血清卵胞刺激ホルモン量において、反応不良16人は平均値9.5IU/L(標準偏差2.4)、通常反応94人は平均値10.4IU/L(標準偏差2.2)、反応過剰17人は平均値11.5IU/L(標準偏差2.2)であった。
hCG注射接種日の卵胞刺激ホルモン量により決まると考えられている。
一方、臨床試験では、血中の卵胞刺激ホルモン量が、卵巣反応に対して必ずしも影響を与えていないことが判明した。
研究チームは、年齢、体重、血中の卵胞刺激ホルモン量と抗ミュラー管ホルモン(AMH)量より、hCG注射接種日における血中の卵胞刺激ホルモン量と卵巣反応・採卵数には相関関係がないと述べている。

Human Reproduction