体外受精児が男児出産

 東北大で実施された国内3例目の体外受精で1984年に生まれた女性(23)が、2003年に自然妊娠し、男児を出産していたことが27日、分かった。
 東北大で当時、体外受精を手掛けたスズキ記念病院(宮城県岩沼市)の鈴木雅洲院長によると、体外受精児による出産が確認されたのは国内初。生まれた男児は健康に成長しているという。
 鈴木院長によると、出産した女性は東北大が実施した国内3例目の体外受精児として、84年2月に誕生。結婚後に自然妊娠し、19歳だった03年8月に男児を出産した。
 東北大では83年10月の国内1例目、同年12月の2例目と3例続けて体外受精で女児が誕生しているが、出産したのは3例目の女性が初めてだという。いずれのケースも、鈴木院長が東北大で携わった。
 鈴木院長は「体外受精児も普通の赤ちゃんと変わりがないことは理論的には分かっていたが、現実にも証明できて大変良かった。全国の不妊治療を受けた患者さんも安心すると思う」と話している。

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