大豆食品を毎日食べると精子の数が減少?

【ワシントンD.C. 7月24日 IANS】大豆食品を毎日食べ続けている男性は精子の数が少ない傾向がある?米ハーバード公衆衛生大学院(ボストン)のJorge Chavarro博士らがこのような調査結果を発表した。この傾向は肥満体の男性に顕著に表れるという。

 Chavarro博士らは、2000-2006年の間に不妊治療のため医療機関を訪れたことのある男性99人を対象に調査を実施。豆腐、豆乳、大豆を使った加工食品や栄養補助食品など大豆食品15品目について、過去3か月の摂取量と摂取頻度を調査した。

 調査の結果、Chavarro博士は大豆食品の摂取量に応じて男性らを4つのグループに分類。摂取量が最も多いグループの男性は、まったく食べないグループの男性と比べて精子の数が最大で4100万/ミリリットルも少なかったという。一般男性の場合、精子の数は平均8000万-1億2000万/ミリリットルとされている。

 Chavarro博士は調査結果について次のように説明する。「摂取量が最も多いグループの男性は、大豆食品を毎日半皿分ほど食べていました。豆乳1杯、あるいは豆腐か大豆バーガー1皿分を2日に1回摂取するといった程度です」。

 また調査対象となった99人のうち体重過多あるいは肥満と診断された72%の男性では、大豆食品の摂取量と精子数減少の関連性がより顕著に表れたという。

 大豆食品を摂取することで精子の数が減少する原因については今のところ不明。しかし大豆には、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするイソフラボンと呼ばれる成分が多く含まれることが分かっている。またヒト以外の動物では、イソフラボンを大量に摂取することが不妊をもたらすとの研究結果も存在する。 Chavarro博士は、イソフラボンがホルモンの働きに何らかの影響を与えている可能性があると見ているという。

 今回の調査結果は英オックスフォード大学の学術誌「Human Reproduction」に掲載されている。

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