卵子の機能は年齢と共に衰えるが、精子はそうではないようだ。
英不妊治療専門病院、Newcastle Fertility Centre at LifeのMeenakshi Choudhary氏が、不妊治療に使われた精子のデータを分析したところ、若い男性の精子と比べ、中年男性の精子も十分、いやそれ以上の生殖能力を発揮していた。
同氏いわく「少なくとも45歳男性の精子であれば、不妊治療の結果にほとんど影響しない」という。
調査では1991年〜2012年にHuman Fertilization and Embryology Authorityに提供された23万件のうち、体外受精及び人工授精に使用された39,282人分の精子のデータを使用。
まず女性が体外受精を行った場合の生児出生率は、20代男性の精子では28.3%、40代男性の精子では30.4%と、40代男性が上回っている。
また精子提供による人工授精でも、20代が9.7%で40代が12%と、ここでも若い人の精子よりも良い結果に。
これを受け同氏は「男性の年齢が上がっても、出生率が下がることはない」とし、「精子の質は年齢とは関係ない」と述べている。
調査結果は、独ミュンヘンで行われたEuropean Society of Human Reproduction and Embryologyの年次総会で発表されたものである。
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