09年の出生率1.37

2009年の合計特殊出生率は前年と同じ1.37だったことが2日、厚生労働省が発表した人口動態統計で分かった。05年に1.26と過去最低になって以降、3年連続して上がっていたが、少子化の改善傾向が止まった。出生数や婚姻数も減っており、08年秋以降の深刻な不況で、結婚や出産を控える女性が増えたとみられる。

 出生数は107万人で前年より2万1千人減少した。15〜34歳では各年齢層で出産が減ったが、35〜49歳では増えていた。第1子出生時の母の平均年齢も29.7歳と17年連続で上昇しており、晩産化の傾向が進んでいる。

 婚姻数は70万7824組で前年より1万8282組減少した。平均初婚年齢は夫が30.4歳、妻が28.6歳で、それぞれ前年より0.2歳、0.1歳上がっており、晩婚化が進んでいる。離婚は前年より2272組増えて25万3408組だった。

 一方、死亡数は前年比487人減の114万1920人。高齢化の進行で特に75歳以上の死亡が増加しており、戦後統計を取り始めてから最高だった前年に次ぐ死亡数だった。出生数が減っているため、死亡数から出生数を引いた自然減は7万1895人となり、戦後では最大となった。

休眠状態の卵胞を目覚めさせ女性の妊孕(よう)性を向上

 休眠状態にある卵胞を目覚めさせる方法が解明され、女性が生涯に生殖に利用できる卵子の数を増加できる可能性が出てきたという。マウスではこの技術によって生存した仔を得ることに成功しており、ヒトでも成熟した卵子を作り出すことに成功しているが、倫理上の懸念からその卵子の受精は行われていない。

 この処置がヒトでも成功するとすれば、卵子の数を増やすことにより、高齢女性や不妊女性の妊娠率を大幅に向上させる可能性があり、米マイアミ大学ミラー医学部のGeorge Attia 博士は「大いに期待できる」との考えを示している。研究の筆頭著者である米スタンフォード大学(カリフォルニア州)医学部のJing Li氏は「高齢女性や癌(がん)治療に備えて卵巣を冷凍保存した女性、早期卵巣不全の女性などにとって、われわれの研究が有益なものとなることを期待している」と述べている。

 ヒトの卵巣には本来それぞれ約40万個の卵胞があるが、1カ月に活性化されるのはわずか1,000個であり、残りは休眠状態にあるという。閉経時までに残っている卵胞は1,000個未満である。一部の卵胞が休眠したままである理由は明らかにされていないが、これまでの研究から遺伝子PTENおよび PI3Kの関与が示されている。

 米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版に5月17日掲載された今回の研究では、スタンフォード大学のほか、日本および中国の研究者らが PTENおよびPI3K蛋白(たんぱく)を操作して新生仔マウスの卵胞を活性化させた。卵胞からは成熟した卵子が得られ、これを受精させて代理母マウスに移植したところ、健康な仔が20匹得られ、これらの仔も生殖能力を有していた。

 癌患者から摘出した卵巣組織を用いた研究では、PTNE遺伝子を阻害することにより成熟した卵子を作製することに成功したが、この実験はそれ以上進められていない。この知見はヒト以外の霊長類で再現される必要があると、研究著者らは述べている。

 この方法は、絶滅危惧種や経済的に重要な動物にも有用となる可能性があるほか、得られる余剰の卵子が治療用のES細胞の供給源となる可能性もあると、研究グループは述べている。

ドキュメンタリー映画「うまれる」

俳優・つるの剛士(34)が、今秋公開のドキュメンタリー映画「うまれる」でナレーションを務めることになった。子どもたちの胎内記憶をモチーフに、妊娠から出産までの様子や、不妊や流産、死産など命と向き合う人々を追ったドキュメンタリー。WEBサイトで募集した約200名のから4組の家族を1年かけて撮影した。つるのは4人の子どもの父親であり、豪田トモ監督は「2ヵ月の育児休暇を取るなど、妊娠・出産、育児に関して、男性も楽しみながらできることがあると、自然体で伝えてこられた方」と評価。「つるのさんの生き方そのものが醸し出す、優しい父としての包み込むような声で語っていただきたい」とオファーした。つるのにとって、本格的なナレーションは初めてとなるが、妻の出産に立ち会って命の大切さを痛感し、育児休暇で家族の絆を感じたと話し、「ナレーションでは、これまでの経験をうまく活かせれば」と意気込みを語っている。