携帯音源の音量注意

イヤホンなどを通じて携帯音楽プレーヤーを大音量で聞き続けると、雑音の中で音を聞き分ける能力が弱まるとの研究成果を、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の岡本秀彦特任准教授らがまとめ、2日付米科学誌プロスワン電子版に発表した。

 この能力の低下は、静かな個室で一つ一つの音を聞く通常の聴力検査では発見しづらく、異常なしと診断されるが、脳や神経が負担を受けているとみられるという。

 岡本准教授は「周囲の雑音を減らす機能を使うなどし、音量は控えめに」と使用者に呼び掛けるとともに、雑音の中での検査の必要性も指摘した。

 岡本准教授らは、20代の男女のうち、日常的に大音量で携帯音楽プレーヤーを使う13人と使わない13人を対象に、特定の周波数の音に対する脳の反応を調査。雑音が少ないと聴覚に違いはなかったが、雑音がある場合、常用者は脳の反応が鈍り、音を聞き分ける能力が弱まっていたという。

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