「不妊」は中国人にとって最大のタブー

2009年8月11日、米CNNテレビ(電子版)は「中国で不妊治療を口にするのはタブー」と題した記事で、中国人にとって「不妊」がいかに大変な問題であるかを報じた。13日付で環球時報が伝えた。

中国人はとにかく子供を大切にする。赤ちゃんは中国語で「宝宝(バオバオ)」といい、その愛情の注ぎ方は半端ではない。男の子と女の子の双子は「龍凰胎」(=龍と鳳凰)とまで呼ばれ、羨望と称賛の眼差しが注がれる。母親はどこに行っても鼻高々だ。しかし、逆に結婚して数年以内に子供が出来なければ、そのプレッシャーは想像を絶する。「跡取りが出来ないこと」は中国人にとって、最も親不孝なこと。そのせいで離婚に至る夫婦も珍しくなく、農村では一方的に嫁のせいにして追い出すケースも多いという。

そのためか、CNNが中国で不妊治療中の夫婦への取材を試みても、答えは全てノー。「不妊」という言葉自体、口に出すのもタブーという雰囲気だ。だが、中国メディアによると、中国で不妊カップルは全体の15〜20%に上る。精子バンクも盛況で希望通りの精子を調達することが難しく、「闇バンク」を利用する夫婦もいるという。

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