「命の授業」

 小学校などでお産をテーマにした「命の授業」に取り組む柳川市弥四郎町の助産師、寺田恵子さん(51)が、2004年9月から続く授業の歩みや反響をまとめた本を出した。題名は「いのちの授業」。いじめや虐待を防いでほしいとの願いを込めたという。

 寺田さんは、04年6月に長崎県佐世保市の小学校で起きた女児殺害事件に衝撃を受けて「命の授業」を始めたという。おもな対象は小学校高学年の児童とその親。お産の場面を劇にして、命の誕生、命の根源を考える内容だ。

 授業では、お母さんの陣痛のつらさや、赤ちゃんが生まれる時に狭い産道を通るため頭頂部が軟らかくなっていること、なぜ産声をあげるのかといったことを紹介する。一方で双子の赤ちゃんを亡くした母親としての自らの体験も語り、命の大切さを説いてきた。

 本は全196ページで、5月27日に学研パブリッシングから出版された。命の授業の歩みや、母親や子どもたちの感想を約1年間かけてまとめた。もうすぐ完成という時に東日本大震災が起き、出版をやめようと思ったが、「命の大切さを考えるきっかけになれば」と本を出すことにしたという。

 特に読んでほしいのは、授業の最後に朗読する詩だという。子どもへの母親の愛情をつづり「生まれてくれてありがとう」と結ぶ。

 「命の授業」は、15日にあった柳川市の蒲池小学校の5年生向け授業で通算90回となった。「子どもが親にそっぽを向く反抗期に、生まれた時の喜びや苦労を親に思い起こしてもらいたい。子どもたちには自分の命のすごさを知ってほしい」と話す。

運動記憶は休憩が大事

 ピアノや自転車など体を使って覚える「運動記憶」は、練習の合間の休憩中に小脳の表面で作られるたんぱく質の働きで、小脳の別の部位に移って定着することを、理化学研究所などが突き止めた。

 「学習には休憩が大事」という定説を科学的に証明した成果で、米神経科学会誌電子版に15日発表した。

 人の名前など知識の記憶は海馬や大脳皮質に刻まれる。運動記憶は小脳で維持されるが、どのように身に着くのかは不明だった。

 理研の永雄(ながお)総一チームリーダーらは、左右に動くボードをマウスに見せて、眼球を動かす実験を実施。休憩を挟んで運動したマウスは1日後もほぼ同じ運動ができたが、休憩しないマウスは半分程度忘れており、休憩の有無で運動記憶の定着に差が出た。