キヤノン、不妊治療費100万円補助

朝日新聞によると
 高額な費用と時間がかかる不妊治療を受ける社員とその配偶者に対し、キヤノンが通算で最大100万円の補助や、治療期間をすべて休暇にできる制度を4月に導入する。不妊治療支援制度が電機業界で広がるのには、手厚い福利厚生で優秀な社員を囲い込む狙いがありそうだ。

 キヤノンは、保険の適用外となる体外受精や顕微授精、人工授精を受ける社員とその配偶者を対象に、100万円を上限に治療費の半額分を負担する。女性社員には治療に必要なだけ休暇も認め、妊娠が確認できた時点で出産休暇に入れるようにする。NECも年20万円を上限に通算5年間で最大100万円の補助を10月にも始める。

 厚生労働省によると、不妊治療を受けている人は02年度推計で約46万人で、1人あたりの治療費は年200万円前後と高額だ。電機連合は昨春闘で不妊治療休暇・休職制度の新設を統一要求に掲げ、労使合意が相次ぐ。

 松下電器産業は昨年4月、治療を理由に最長1年休業できる制度を導入。シャープも独自に最大500万円の低利融資制度を新設した。ただ、女性を中心に「職場に知られる」との懸念は根強い。治療は連日の通院となり、長期間かかることも珍しくないからだ。

 これに対し、NECは「補助だと上司の承認がいらず、よりプライバシーに配慮できる」と説明する。

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