紀伊民報によると
仁坂吉伸知事は6日、2007年度の新規事業として、少子化対策を重点施策にする方針を明らかにした。妊娠、出生、育児の各段階の助成を手厚くして子育てする若い世代の経済的負担を軽くする。特に働く女性を支援するという。仁坂知事は「究極の少子化対策は若い人に和歌山に来てもらうこと。子育て環境ナンバーワンの県を目指す」と述べた。
2月県議会に少子化対策の関連11事業と予算33億2500万円を提案する。新規事業は8事業で06年度比7億2500万円増になるという。
出生数を増加させるため、不妊に悩む夫婦に対する不妊治療の助成を行う。新規事業「こうのとりサポート」事業(事業費4100万円)で、一般不妊治療を受ける場合には、検診費の自己負担分を県と市町村が2分の1ずつ出し合い無料化する。さらに、年間の所得が730万円未満の夫婦を対象に、保険適用外治療の体外受精、顕微授精をする場合、上限10万円の助成をこれまで1回だったが、2回までにする。
3人以上の子どもを産み育てようとする家庭への支援も強化する。新規事業「紀州3人っこ施策」(同5700万円)で、3人目の子どもの妊娠から出産までに必要な健康診断費を県と市町村で負担して無料化する。育児支援としても保育所や児童福祉施設などで一時預かりのサービスを原則無料で受けられるようにする。
一方、働く女性を支援するため、預かり(延長)保育をしている私立幼稚園に補助をする。これまで預かり保育の補助対象は1日2?4時間だったが、1日4時間以上にし、幼稚園の休業日、夏休み、冬休み、春休み期間の預かり保育も対象とする。近畿では初めて年間を通じた預かり保育体制をつくる。
また、地域住民の参画で子どもにさまざまな体験活動の取り組みをしてもらう「放課後子ども教室推進事業」や、看護師や医師の子どもの育児を支援するため、病院内保育所の運営などにも助成する方針。