女性1人が生涯に産む子供の推定人数を示す合計特殊出生率が、2008年は1・37だったことが3日、厚生労働省の人口動態統計(概数)で分かった。07年と比べ0・03上がり、過去最低の1・26を記録した05年から3年連続で上昇した。都道府県別では最高が沖縄の1・78で、最低は東京1・09。
厚労省は、晩婚化を背景に30代の出産が増え続けていることや、減少していた20代の出産が下げ止まり傾向にあると分析。担当者は「ただ、こうした推移は好景気に支えられてきた面もあり、今年以降は金融危機による不景気の影響を注視する必要がある」としている。
一方、死亡数は114万2467人(前年比3万4133人増)となり、戦後の1947年以降で最多。出生数から死亡数を引いた自然増減数もマイナス5万1317人で前年(マイナス1万8516人)を大きく下回り、過去最大の自然減となった。
合計特殊出生率 15〜49歳の女性の人口と、それぞれが1年間に産んだ子供の人数を基に、年齢別の出生率を算出し、合計した数値。1960年代から70年代前半までは2前後で推移していたが、75年に2を割り込んで低落傾向になり、2005年には過去最低の1・26を記録した。晩婚化や未婚化などが原因とみられる。人口維持に必要とされる水準は2・07。
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