台湾の飲料から禁止添加物 生殖機能に影響

 食品への添加が禁じられている可塑剤(かそざい)「フタル酸ジエチルヘキシル」が、台湾で売られている飲料などから見つかった。内分泌攪乱(かくらん)化学物質(環境ホルモン)の一つで体内に入ると生殖機能に影響し、発がん性も指摘されるものだ。子供の栄養剤からも見つかり、社会に動揺が広がっている。

 この可塑剤は通常、塩化ビニルを軟らかくするのに使う。衛生署(衛生省)によると、新北市の「イク伸香料(イクは日の下に立)」が製造した乳化剤の中に混入していた。コストを下げるため意図的に使った疑いがある。

 この乳化剤を使った飲食品メーカーが多数に上るため、27日までに回収されたスポーツ飲料は98万本、果汁・ジャムなどが4万2千トン、栄養剤粉末など27万箱で、調査の進展とともに増える可能性がある。また、問題のある飲料や乳化剤が中国、香港、フィリピン、ベトナム、米国に輸出されたことがあるという。衛生署は27日、原材料に乳化剤が含まれる飲食品を3日以内に総点検するよう関係業界に通知した。

 フタル酸ジエチルヘキシルは、日本では調理用手袋から溶け出して食品に移り、問題になったことがある。

新型iPS細胞開発

 ヒトの細胞内にある「マイクロRNA」(miRNA)と呼ばれる物質を使い、あらゆる細胞に分化する能力を持った「iPS細胞」(人工多能性幹細胞)を作ることに、森正樹教授ら大阪大のチームが成功した。ウイルスを使って遺伝子を細胞内に運ぶ従来の方法より簡便で、がん化などの危険性も小さい。再生医療への応用が将来的に期待されているiPS細胞の実用化に向け、有力な方法として注目されそうだ。

 26日付の米科学誌「セル・ステムセル」電子版で発表した。miRNAは、細胞内で遺伝子情報の仲介などをする通常のRNAより小さく、細胞内で作られるたんぱく質の種類や量を調整する働きがあるとされる。

 森教授らは、これまで約1000種類の存在が知られているmiRNAの中に、分化済みの細胞をiPS細胞に変化させるものがあるのではないかとの仮説を立てて研究。調査可能な500種類以上の中から、iPS細胞や胚性幹細胞(ES細胞)にはあるものの、分化済みの細胞にはないmiRNA約15種類を突き止めた。

 このうち「200c」「302」「369」と呼ばれる3種類のmiRNAをそれぞれ人工的に合成し、試薬にまぶして皮膚細胞や脂肪細胞に振りかけると、20〜30日後にiPS細胞と極めてよく似た細胞ができた。ほぼ無限に増殖し、さまざまな細胞に分化するiPS細胞特有の性質を持つことも確認した。

 チームは今回できた新しいタイプのiPS細胞を「mi−iPS」(ミップス)と命名した。