40歳の人の平均余命は、肥満度別にみると「やせ」の人が最も短く、最も長い「太りすぎ」の人より6年程度短命との研究結果を、東北大公衆衛生学の研究グループが10日までにまとめた。
肥満度は体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割った体格指数(BMI)。研究グループは世界保健機関(WHO)の基準に基づき、18・5未満を「やせ」、18・5以上25・0未満を「普通」、25・0以上30・0未満を「太りすぎ」、30・0以上を「肥満」と分類。宮城県内の40?79歳の男女約4万4千人を1995年から2006年まで追跡調査し、分析した。
40歳の人の肥満度ごとの平均余命は、男女とも順序は同じで、「太りすぎ」が最長(男性40・5年、女性47・0年)。以下は「普通」(男性38・7年、女性46・3年)、「肥満」(男性37・9年、女性44・9年)、「やせ」(男性33・8年、女性41・1年)の順。
分析した大学院生の永井雅人さんは「やせすぎると細胞の機能低下などで血管の壁が破れやすくなるなどして、循環器疾患による死亡リスクが上昇するとの報告があるし、栄養不足が体の抵抗力を減少させるため、やせでは肺炎などにかかるリスクが高まるとの研究もある。今回の結果は、そうした影響によるのではないか」と話している。