受精卵の染色体分配異常が必ずしも出生に影響しない

近畿大学によると、

近畿大学生物理工学部、遺伝子工学科 准教授 山縣 一夫と、浅田レディースクリニック(愛知県名古屋市)、扶桑薬品工業らの研究グループは、細胞内を生きたまま連続観察する「ライブセルイメージング」によりマウス受精卵の染色体分配の観察を行い、その受精卵を移植することで、受精直後の染色体異常が出生に与える影響を調べました。その結果、染色体分配異常を起こした半数以上の受精卵は胚盤胞期までに発生を停止したものの、胚盤胞期まで発生が進行した受精卵からは子が得られることがわかりました。興味深いことに、受精卵のはじめての分裂で染色体分配異常を起こした受精卵からでさえも子が得られました。また、詳細なDNA解析の結果から、胚盤胞までの発生過程において染色体数が異常な細胞が除去されるメカニズムが働くことが考えられました。本研究は、不妊治療において8細胞-胚盤胞前後にまで発生が進んだ段階で胚の一部の細胞を回収して染色体数を診断する「着床前診断」では産子を予測するのには不十分であることを示唆すると同時に、胚盤胞期まで受精卵を生育して移植することの重要性を改めて示しています。

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受精卵を活性化させる新たな精子ファクターを発見

国立成育医療研究センターは1月15日、精子の中にある「クエン酸合成酵素」が受精卵を活性化させる精子ファクターとなることをマウスによる研究で明らかにし、クエン酸合成酵素の働きが年齢とともに弱まりクエン酸を合成できなくなることで、男性不妊を発症する可能性があることがわかったと発表した。この研究は、同センターの康宇鎭研究員、宮戸健二室長らの生殖研究グループによるもの。研究成果は、米国の病理学会誌「Laboratory Investigation」に掲載された。

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