車の排ガスで小学生のぜんそく増加

 自動車の排ガスが小学生のぜんそくの発症率を高めていることが24日、環境省の健康影響調査でわかった。これまでぜんそく患者らが起こした大気汚染公害訴訟などで国は、排ガスとぜんそくの因果関係について「科学的知見が少ない」としてきたが、調査を受け環境省は初めて「関連性がある」と認めた。

 東京都の国道246号や川崎市の東名高速道路、名古屋市の国道23号、大阪市の国道43号など全国11市区で、幹線道路の近くに住む小学生計約1万2千人を2005年度から5年間、追跡調査した。アンケートから屋外で過ごす時間や場所を割り出し、排ガスを吸い込む量を推計。吸い込んだ量が多い児童の方が、ぜんそくの発症率が高かった。

 さらに3歳以下の幼児と40歳以上の成人も調べたが、排ガスとぜんそくの関係ははっきりしなかった。

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