不妊悩む女性は血縁重視?

 不妊に悩む女性の3人に1人が、第三者の夫婦から受精卵の提供を受けて妻の子宮に移植するなど、親と血のつながりがない子供が生まれる不妊治療法は社会的に認められないと考えていることが、民間調査研究機関の第一生命経済研究所の調査でわかった。
一方で、第三者の女性の子宮に、夫婦の受精卵を移植して子どもを産んでもらう「代理出産」を認められないと答えた女性は18・2%にとどまり、生まれた子と両親の血縁関係が維持される代理出産を否定的にとらえる女性は少なかった。

 調査は昨年12月から今年1月まで、不妊で悩む人らで作るNPO法人「Fine」と共同で実施。352人の女性が回答した。

 日本産科婦人科学会が会告(指針)で禁止している不妊治療法のうち、「やはり社会的に認められない」と思う治療法を尋ねたところ、他人の夫婦から受精卵の提供を受けて、妻の子宮に移植して妊娠させる体外受精が、38・9%で最も高かった。続いて、夫の精子を第三者の女性の子宮に入れて妊娠させる「代理母」が37・5%だった。

 第三者から受精卵や卵子、精子の提供を受けて体外受精する不妊治療法のうち、一つでも認められないと答えた137人に、理由を尋ねたところ、54・7%が「血がつながらないから」と回答、血縁重視が分かった。

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