マイコプラズマ肺炎急増

 若い世代に多い「マイコプラズマ肺炎」の患者が全国的に増えている。特に愛知県で急増し、ここ数週間の患者数は全国平均を3倍近く上回る。国がまとめた1医療機関あたりの患者数は、夏ごろから急に増え、10月以降ここ数年にない数に上っている。

 マイコプラズマ肺炎は細菌による感染症でワクチンはない。せきや接触でうつり、潜伏期間は2〜3週間。幼児や小学生、若者に患者が多い。乾いたせきから始まり、発熱や頭痛、だるさの症状がある。重症になると、中耳炎や脳炎などの合併症を起こす。

 国立感染症研究所が、全国約500カ所の医療機関から報告された患者数をまとめたところ、1医療機関あたりの患者数が6月から0.6〜0.7人に増えた。これは例年の流行期(10月中旬から春先)の患者数に当たる。10月に入ると、過去10年間では初めて「1人」を超えた。

 特に愛知県の場合、6月ごろから増え始め、9月にすでに2人を超え、10月に入ると3.15人を数えた。これまでの5年間では1人を上回ったことがほとんどなく、患者数の多さは異例だ。患者年齢は5〜9歳に集まっている。患者が多いのは、ほかに埼玉県や東京都、大阪府など。

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