「ビタミンCやEの過剰摂取は危険も」米科学アカデミー
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米科学アカデミーは11日、「ビタミンCやEの錠剤を大量に取っても健康に良いという証拠はなく、むしろ害を及ぼす恐れがある」とする報告書を発表、初めて1日の摂取量の上限を定めた。一方、野菜や果物からはこれまでより多くビタミンを取るべきだとして、米国人を対象とする推奨摂取量を改めた。
ビタミンCやE、ベータカロチンなどは抗酸化物質として知られ、細胞が酸化されて傷つくのを防ぐともいわれる。栄養補助剤として大量に取れば、がんや心臓病などが防げるのではないかと期待されていた。
同アカデミーはその効果があるかどうかを調査していたが、「十分な証拠はなかった」と結論づけた。
逆に大量に取ると、ビタミンCは下痢を起こす危険があり、米国人の成人の1日摂取量の上限を、食品と補助剤合わせて2000ミリグラムとした。
ビタミンEは大量に取ると血が固まりにくくなる作用があるとして、補助剤の1日摂取量の上限を1000ミリグラムとした。微量栄養素のセレンは髪の毛が抜けるなどの作用がありうるとし、400マイクログラム以下とした。
一方、1日の推奨摂取量については、ビタミンCは従来の60ミリグラムから、女性は75ミリグラム、男性は90ミリグラムに増やし、喫煙者はさらに35ミリグラムを取るように勧告した。ビタミンEは男女とも15ミリグラムに増やした。
ビタミンCはレモン100グラムあたり90ミリグラム含まれている。
ベータカロチンについては、効果も副作用も明確でないとし、摂取量は定めなかった
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