助産に活かす鍼灸医学
京都の高校生6000人の調査で80%の冷えの症状があることが分かった。
冷えにはお灸が良く効く。
○つわり
内関の置針が著効 狭心症にも内関が69%の有効率。
○逆子の矯正
至陰の灸が著効
昔から言われている三陰交に瀉し、合谷に補すると流産するというのは
近来の中国の実験結果、9ヶ月で早産はあったがうまく行かなかった。
鍼は子宮の過剰収縮には作用しない。 但し合併症がないか注意、
へその緒が短い場合や奇形、羊水が少ない、胎児が大きくなりすぎ、など
Cardiniの実験ではプラセボ効果を防ぐためにPCで無作為に患者を選び、
夕方や午前、午後、など1日数回したほうが良かった。
○早産予防
早産とは22〜37週までの出産のこと 三陰交、湧泉、至陰にお灸が著効
○陣痛誘発、
分娩時和痛、分娩時間短縮 脾兪、胃兪、三焦兪に通電
分娩時、痛みが最大になる時、針をすると効果的。
○乳汁分泌不足など
本文
助産領域での鋪灸治療は、古来より安産灸や逆子の治療に代表されるように様々な局面で用いられてきた。特に妊娠中は薬物療法が制限されるだげに有効な非薬物療法が求められ、鐵灸治療(ツポ療法)に期待が寄せられている。
そこで、これまでの助産領域における鐵灸治療の臨床成果をまとめ、どのように助産業務に活かすかについて紹介する。
○つわり
JemyBel1uominiらは、60例の妊婦を対象に、内関穴群と偽経穴群とをランダムにわけ、妊娠悪阻に起因する嘔吐と悪心の程度を検討した。その結果、内関穴の指圧が嘔吐回数を滅少させ、悪心の程度を軽減させるのに有効であったと報告した。また、DundeeJWらはRCT(Randomizedcontrolledtrial)による妊娠初期のMornig sicknessに対する内関穴の指圧の効果について無処置群、偽経穴群、内関穴群の3群にランダム化して比較検討した。その結果、内関穴刺激群
のみが有意にMornig sicknessを減少したと報告した。、
以上のようにつわりの悪心・嘔吐の軽減に内関穴がよく用いられ、その有効性を指示する報告が多いが、研究方法において心理的な効果の介入が否定できていないとの指摘もあり、更に今後の研究がまたれる。
○骨盤位矯正(逆子の矯正)
胎位異常については、諸病源候論巻四十三婦人将産病諸候に横産、逆産として難産の原因であったことが記されている。この胎位異常の治療として古くから至陰の灸が用いられてきた。類経図翼(張介濱)や和漢三才図会には至陰の灸が有効であるとの記載がなされ
ている。このように胎位異常は古くから鐵灸治療の適応とされてきたが、今日でも頻繁に行われている。
林田は骨盤位矯正法として、至陰の灸および三陰交の灸頭鋪を主とする東洋医学的方法を採用した。至陰の灸は半米粒大3壮とし、三陰交には灸頭鋪(3壮)を行った。なお、反復施行するばあいは2?3日問隔とした。その結果、584例中525例が矯正され矯正率は89.9%であったとし、骨盤位の胎位矯正法として東洋医学的治療法は優れた方法であることを報告した。なお、矯正確認までの時間について、連日通院させて確認できた176例について分析したところ92例52.3%が24時間以内であった。矯正成功例での治療回数については3回までに310例59%、4回までに412例(78.5%)が矯正された。副作用については反復施行した場合でもまったく認められなかったとした。なお、矯正の不成功例については、なんらかの合併症を伴なった症例が43例(72.9%)であったことから、合併症を伴った場合は東洋医学的療法では効果が期待できないことを示した。また丹羽らは28症例(27?34週、平均30.6週)を対象に湧泉(カマヤミニ両側で10壮)、三陰交(千年灸両倒で10壮)、至陰(棒状灸)に温灸を行った。その結果、28例中25例は矯正(矯正率89.3%)でき、3例は矯正できなかったと報告した。矯正できた妊婦の多くは、治療中に軽い眠気を感じ、身体が温まる感じを受
けたといい、しかも施灸前によりは子官緊張の自覚症状が軽減することを述べていることから、子宮緊張を緩和することによって胎動が増加し、正常胎位に矯正したのではないかと考察している。
この他にも向井らは、88例に対し至陰の灸と三陰交の灸頭鍼を主とした治療、週2回)により矯正した症例は65例(73.9%)であったと報告している。特に34週未満では、頭位への矯正率が高く、27?28週で骨盤位の診断がついた時から施行することがより効果的であると述べている。また、松本7〕は、24症例を対象に三陰交、至陰に施灸(半米粒大3?5壮)を行った後に両側三陰交と右または左げき門に皮内鋪を行い、3?4日間留置したところ、頭位への矯正は24例中21例であり、骨盤位の治療として有用であると報告している。
添田らも助産婦の協力を得て、166例の骨盤悼の妊婦を対象に灸治療の効果につい検討したところ、矯正した症例は127例で矯正率は76.5%であったが、灸治療開始週数が早いほど矯正率は高かった。灸治療は、三陰交にカマヤミニまた
は知熱灸。5壮を、至陰に知熱灸5壮を行った。なお、灸治療で頭位に矯正できなかった要因を分析したところ最も重要な因子は施灸開始時の妊娠週数であり、妊娠週数が大きくなるにつれて矯正率は低下した。また分娩経験の有無から矯正の阻害因子を検討したところ、初産婦では臍帯長の過短と子宮の硬度が、経産婦では購帯の巻絡であった。高橋らも自宅での温灸を主とした方法で優れた結果を報告している。高橋らは、自宅でくつろいだ姿勢(仰臥位で股関節と膝関節を屈曲した状態)て至陰に温灸(膝まで温かくなるか、あるいは胎動が激しくなるまで温灸を行う。)を行い、その後は胎児頭腹側を下`こした側臥位をとらせる方法を、1日3回繰り返し行わせた。なおも外来では脈診によって脈の乱れがある場合のみ補法の鍼で脈を調えてから、温灸を行った。その結果、膝胸位体操(骨盤位の矯正体操、通称逆子体操)のみを行った715例では骨盤位での分娩は51例7.1%であったのに対して、32週から温灸を行った(膝胸位体操無し)722例では28例3.9%であったとし、温灸によって有意に骨盤位分娩が抑制できたと報告した。なお胎位矯正の阻害因子として羊水量の減少
と踏帯長が短いことを挙げている。 田川らは261例を対象として週1回通院による鍼灸治療(至陰の透熱灸と三陰交の灸頭鍼で熱感を強く感じるまで行う。)と自宅における灸療法(至陰の透熱灸を熱く感じるまでと三陰交のカマヤ灸1?3壮で熱くなるまで)との組み合わせで行ったところ、矯正率は7ヶ月で93.2%(83/89例)、8ヶ月では92.3%(144/156例)、9ヶ月では85.7%(12/14例)であったとし、鍼灸治療は胎位矯正に有用であったと報告した。
一方、呉や宮地らは胎位矯正に対する鍼治療のみの効果について検討した。呉は70症例(妊娠月数別は6ヶ月から10ヶ月)を対象に三陰交(やや上向けに刺鋪し、得気が経に沿って上行するように刺入、刺鋪深度は0.8から1寸)と至陰(0.3寸刺入)に20分間(10分毎に撚鍼とし得気を強める。)の置鍼を行ったところ、矯正率は平均で87.1%(61/70例)で、妊娠月数別では7ヶ月(12例)は91.7%、8ヶ月(29例)では93.1%、9ヶ月(20例)では70.0%であったと報告した。宮地らは143症例を対象ら三陰交と至陰に刺鍼、深度5-10mmで15分闇の置鍼を行ったところ、矯正率は平均で72.7%で、妊娠月数別では7ヶ月(21例)71.4%、8ヶ月(57例)では77.2%、9ヶ月(49例)では71.4%であったと報告した。
以上のように胎位異常の矯正の鐵灸治療において三陰交と至陰はほぼ常用穴として使用され、高い臨床成績をあげている。しかし、これまで胎位矯正の鍼灸
治療の臨床研究についてはRCTによる研究は皆無であった。従って対象の問題点(鍼灸治療を求めた妊婦のみによるバイアス効果など)や自然矯正率との差について不明であった。
この点についてF,cardiniらは、260例を対象にRCT(ランダム化比較試験RandomizedControlledTrial)による研究を行い、至陰の灸療法の有効性を実証
した。F.Cardiniらは妊娠33週目にある初産婦260例をランダムに割り付け、介入群130例(棒灸群)、対照群130例(灸療法は行われず、一般的な治療を受けた群)とした。介入群は至陰の棒灸(片側15分間ずつ30分問)を1日1回(87例)あるいは2回(43例)を1週問行うこととし、パートナーに我慢できるギリギリの熱さ(局所の血管拡張で充塩はするが、水萢を生じない程度)で刺激するよう指示した。また刺激時問は可能な限り午後5時から8時の問に行うよう指示した。1週問の灸療法で矯正されなかった症例には更に1週問継続とした。なお、対照群
35週目の検査で矯正されなかった場合は、EVC(External cephalic version)を受けることができるようにされた。その結果、35週目の検査では矯正率は、介入群で75.4%(98/130例)、対照群で47.7%(62/130例)であり、分娩時では介入群で75.4%(98/130例)、対照群で62.3%(81/130例)であったとし、灸療法は胎位異常(骨盤位)の矯正に有効であることを明らかにした。更に治療期問中における胎動回数においても介入群は対照群に比して有意に多かったと報告した。このようにF.Cardiniらの研究はRCTによる臨床研究で、これまで指摘されてきた問題点をクリアーした価値ある研究である。
骨盤位の矯正について、鍼灸療法でなぜ骨盤位が矯正されるのか、その作用機序については今のところ不明である。しかし、林田は治療中あるいは治療後に下肢全体の皮膚温が上昇することから、循環改善作用が骨盤内血行動態にも影響を及ぼし、子宮・骨盤循環の変動をもたらしたとし、このことにより子宮筋緊張状態の微妙な変化や胎動の亢進が胎児の回転を促進したのではないか考察している。丹羽らも矯正できた妊婦の多くは、治療中に身体が温まる感じを受けたといい、しかも施灸前よりは子宮緊張の自覚症状が軽減したとし、この
ことから灸療法による胎位矯正の機序として子宮緊張を緩和することによって胎動が増加し、生常胎位へと矯正を促したのではないかと考察している。その他の報告でも鍼灸療法を行っている問やその後に胎動が増加することが記載されているが、この点についてCardiniらは対照群に比べて灸療法群で胎動が増加することを明らかにした。
また、高橋らは温灸刺激中の後半から刺激終了後にかけて胎動が増加
することを確認した。また、高橋らは温灸が骨盤内血行動態にどのような影響を及ぼすのかを超音波ドプラー法で子宮動脈と臍帯動脈のRI(risisranceindex)を指標に検討したところ、温灸刺激によって両者共に有意に低下し、しかも胎位が矯正した群ではそうでない群に比べてRIは有意に低下したとし、その原因は子宮筋の弛緩によるもので、この子宮筋の弛緩が胎動を容易にし胎位矯正を促したものと考察している。
○早産予防
釜付らは、切迫早産に対する灸療法の効果について検討した。対象は24週以降の切迫早産と診断されたて16例で、三陰交・湧泉に対してカマヤ灸・干年灸の温灸刺激を、至陰には棒灸を行い、更にマイクロ波により1ヶ所の経穴につき5?6回の刺激を行った。
その結果、子宮筋の緊張と腹部の臍帯動脈及ぴ子宮動脈の動脈血管抵抗値が施灸によって有意に低下し、切迫早産スコアに示すように減少
したことから、灸療法は切迫早産の新しい治療法として有効であると報告した。そして他の薬物療法や点滴との組み合わせで切迫早産の管理がより有効なものになると述べた。また森らは症例レベルであるが、ウテメリン(塩酸リトドリン、交感神経β2受容体刺激剤の1種)で効果が得られなかった切迫早産の症例に対して三陰交(半米粒大3壮)と至陰(半米粒大5壮)の透熱灸が有効であったと思われる症例を報告している。それはウテメリンで腹部の張りが全く改善されなかったことが施灸直後から軽減したとし、施灸によって切迫早産の管理
が維持できたのではないかと述べている。
○陣痛誘発(増強)・分娩時和痛・分娩時間短縮
蠣崎は陣痛誘発(増強)鐵通電療法を応用した。蠣崎によれぱ鍼単独で娩出に至
る程の強い陣痛を誘発することはできないが、陣痛をある程度増強させることは可能であるとし、薬物との併用そ使用すると効果的であると述べている。蠣崎らが陣痛誘発に使用した経穴は三陰交、関元、絶孕で、これらの経穴に1Hz?3Hzの通電を行った。また、陣痛誘発の方法として皮内鍼が有効であるとし、耳鍼の子宮、三陰交、次りょう、腎兪、志室、絶孕を用いた。また川西らは自然な分娩を促すための温灸の効果について点滴による分娩誘導率を指標に検討した。対象は37週以降の39例で温灸群19例と対照群20例とに群分けし、温灸群には入院時から出産に至るまで三陰交、至陰、次りょうに温灸(カマヤミニ1壮)を毎日行い、対照群は無刺激とした。その結果、点滴分娩誘導率は初産婦において温灸群では9.1%、対照群では54,5%であったとし、温灸は自然な分娩を促す効果が期待できると述べた。分娩時和痛について新里は、経穴への低周波通電療法の分娩時和痛の効果について検討した。対象は40例で、低周波通電療法による和痛分娩群15例、硬膜外麻酔による無痛分娩を希望した妊婦に低周波通電療法を行った無痛分娩希望群て5例そして対照群として自然分娩10例の3群に分けて比較検討した。和痛効果については和痛分娩群と無痛分娩希望群とで比較した。その結果、低周波通電療法は硬膜外麻酔による無痛分娩を希望
した無痛分娩希望群では効果が認められなかったがへ和痛分娩群で有効であったとした。
そしてその効果にβ一エンドルフィンが関与するしているか否かについて対照群とで比較したが、両者で差が無かったことから分娩中のストレスは自然分娩に近かったと報告した。なお東洋医学的和痛を得るには妊婦に正確な情報を伝えることが大切であると述べている。またTENSによる和痛分娩も行われている。LARS-ERiK AUGUSTlNSSONらはTENSの和痛分娩の効果を検討するために147例を対象として検討した。刺激部位はTh1O-L1間とS2-S4間でそれぞれのレベルにTENSの導子を当て、分娩第1期では低い刺激(25V以下)を胸髄・腰髄に連続的に刺激し、第2期では陣痛(子宮収縮)に合わせて少なくとも1分間は強い刺激(最高は220Vで)を胸髄・腰髄と仙髄に行った。なお、刺激周波数は40-150Hzとした。その結栗、有効・著効は65例、やや有効は65例、無効は17例であったとし、TENSは陣痛の和痛に有効であると報告した。TENSの効果についてC.M.H.Millerらも指示する報告をしている。
また皮内鍼による分娩時和痛については木下晴都著(最新鐵灸治療学、医道の日本社)の中で高岡松雄の報告が紹介されている。それによると分娩時に激しい陣痛を訴えた30例を対象に、腰部では第5腰椎と仙骨の間の圧痛点あるいは第4腰椎と第5腰椎の間の圧痛点に、腹部では子宮体と子宮頸の移行部に一致した部位の圧痛点に皮内鍼を行ったところ24例に和痛が認められたいう。更に川田らは、36週の妊婦に次りょう、三陰交に円皮鍼を貼付した15例を治療群とし、無刺激22例を対照群として、産痛分娩時間・出血量について検討した。その結果、産痛スコア及び分娩時問においては対照群とは有意差はなかったものの、産痛スコアは低下する傾向を示したことから和痛効果が、また分娩時問に
おいても短縮傾向がうかがわれたと報告した。むしろ川田らが注目したことは出血量への効果で治療群では412g、対照群では538gと治療群で少ない傾向であったとし、しかも500g以上の多量出血の出現率では対照群の41%に対して治療群は20%と少なく、円皮鍼は母体の管理に有用であったと報告した。
同様に伊藤らは、和痛法として簡便にできる三陰交指圧(指圧群50例)の効果を腰部マッサージ(マツサージ群50例)と比較したところ、分娩第1期においては三陰交の指圧群では子宮口の開大度は大きく、産痛スコアは低かったことから、子宮子開大度と産痛スコアとの関係からみて三陰交の指圧には一定の和痛効果が期待できると報告した。更に分娩所要時問の短縮が三陰交指圧群で短縮
する傾向を示したことから分娩促進効果も期待できるとした。
分娩時間短縮について江田らは円皮鍼による効果を検討した。35?36週目の妊産婦20例を対象に、三陰交と次りょう(後仙骨孔の圧痛反応や仙骨周辺の圧痛反応を調べ、快痛点があれば次りょうの代わりに用いる。)に皮内鍼を刺入、1週に一度経週をみながら、分娩まで継続すると18例において分娩時間の短縮が得られたと報告した。
○乳汁分泌不足
産褥期の妊婦にもっとも利用されるのが乳汁分泌不足の鍼灸治療である。立波らは乳汁分泌不良の産褥婦99例を対象に乳房マッサージ群(50例)と乳房マッサージにツボ刺激を併用したツボ療法群(49例)を設定し、退院時及ぴ出産後1ヶ月の乳汁分泌について検討した。その結果、ツボ療法群において充足(1回哺乳量60m以上)に達した症例は有意に多かったと報告した。ツボ刺激は円皮鍼とし4日から7日間貼付したままとした。なおツボ療法群は中府・三陰交・足三里のA法(20例、数回の張り替え)、中府・だん中・少沢のB法(20例、1回)へ中府・だん中・足三里のC法(10例、1回)を比較検討したところB法が最も有効であったと報告した。また和田らも乳汁分泌不全を訴えた100例を対象に乳根・だん中・天宗・肩井・内関・合谷に15分間の置鍼を行ったところ83例に乳汁分泌量の増加がみられたと報告した。更に乳汁分泌不足に対してSSP療法の効果も検討されている。藤木らは治療群と無治療群の2群に分けて、乳汁分泌量を比較した。治療群では中府・乳根・だん中・天宗・身柱・手三里に3Hzと1Hzの粗密波を20分間通電した。その結果、出産後からSSP療法を行うと有意に乳汁分泌量が増加したと報告した。
○最後に
そもそも出産は成熟婦人において生理的な現象であり、誰もが正常な分娩が可能である。しかるに最近は微弱陣痛などのマイナートラプルを訴える妊婦が増えてきているという。しかし、治療においては薬物療法が制限される状況だけに困難な場合も多い。そこで非薬物的な治療が求められており、一部においては鍼灸治療への期待も大きい。鍼灸治療は、その治療原理を自然治癒力の賦活においていることから助産領域での応用は広いと考えられる。実際、上記したように様々な局面で活用が試みられている。しかし、最も重要なことは妊婦のQOLの向上と妊娠中の種々のトラブルの予防である。そのためにも妊娠前からの体調の調整維持が重要である。